「大草原の小さな家」の視点から現代社会を眺める

11月末から今月初めにかけて、夜な夜な
読んでいたのは、ローラ・インガルス・ワイルダーの
「大草原の小さな家」シリーズ。
小中学生の頃の愛読書でした。
福音館の「大きな森の小さな家」に始まり、
岩波少年文庫の「この楽しき日々」までを、
毎晩、寝る前に読んでいました。
エコビレッジやトランジション・タウンのコンセプトを
知るようになるにつれ、現代人が失ったものの
大きさを考えていました。
そこで、思い出したのが、1800年代後半の
アメリカ西部開拓時代を描いた、ローラの物語でした。
大草原の小さな家 (福音館文庫)
ローラ・インガルス・ワイルダー
483401813X
読み返して驚いたのは、ローラのお父さん、
チャールズ・インガルス氏の超人ぶり。
大草原を二頭立ての幌馬車で移動し、
丸太で家を建て、家具を作り、
狩猟でシカや鳥などの食肉を確保し、
罠を自作して川で魚をとり、
牛を飼って牛乳を得て、
畑を耕して野菜や小麦を収穫する。
彫刻で飾り棚を細工するかと思えば、
バイオリンの名手で歌と踊りも玄人級。
動物の足あとから行動を読み取り、
インディアンとも言葉を超えて、
コミュニケーションをとる。
経理もできるし、大工仕事もバッチリ。
おまけに町一番のスペリング名人です
(これはだいぶ後のほうで明らかになりますが)。
妻と娘達をこよなく愛し、
隣人と助け合って、生きています。
ローラのお母さんも、料理、裁縫、編み物を
すべてこなしたうえ、元教師ということもあって、
娘達の教育には熱心です。
インガルス一家にとって、店から買ってこない限り、
手に入れられないものは、ごくわずかです。
砂糖、塩、コーヒー、紅茶、塩漬けの豚肉、
ひきわりトウモロコシ、クリスマス・キャンデー、
ランプ用の石油、着物を作る布、etc.
インガルス家のお父さんお母さんがいくら超人と
言えども、自然には勝てず、吹雪が続くなどの
自然災害や虫害にあうと、一家はひもじい思い、
不便な思いを強いられてしまいます。
さて、振り返って、現代社会に暮らしている
私たちを眺めてみると、私たちは
生存に必要な、ほぼすべての物を
「お金」と交換して手に入れています。
その「お金」を、ほとんどの人は「労働」(雇用)と
交換して、手に入れています。
つまりは、「自分以外の他者に生存を依存している」
ということです。
言い換えれば、
  「お金が無くなると、すべてが終わり」
なわけです。
昨秋以来、100年に一度の金融不況と言われていますが、
この「お金」ありき、「お金」を中心にすべてが動く
生き方はものすごく危ういことではないか、と思うのです。
とはいうものの、私も今から約130~140年前と
同じような暮らしに戻るのが良いとは思っていません。
生存のほぼ全てを他者に委ねることの危うさを
意識しつつ、進歩した技術を取り入れ、
少しでも自給すること、助け合うことを
考えることが必要だと思うのです。
しかし、インガルス家のお父さんお母さんが
いくら素晴らしくても、自然には勝てず、
吹雪が続くなどの自然災害や虫害にあうと、
一家はひもじい思い、不便な思いを
強いられてしまいます。
さて、振り返って、現代社会に暮らしている
私たちを眺めてみると、私たちは
生存に必要な、ほぼすべての物を
「お金」と交換して手に入れています。
その「お金」を、ほとんどの人は「労働」(雇用)と
交換して、手に入れています。
つまりは、「自分以外の他者に生存を依存している」
ということです。
言い換えれば、
  「お金が無くなると、すべてが終わり」
なわけです。
昨秋以来、100年に一度の金融不況と言われていますが、
この「お金」ありき、「お金」を中心にすべてが動く生き方は
ものすごく危ういことではないでしょうか。
とはいうものの、私も今から約130~140年前と
同じような暮らしに戻るのが良いとは考えていません。
生存のほぼ全てを他者に委ねることの危うさを
意識しつつ、進歩した技術を取り入れ、
少しでも自給すること、助け合うことを
考えることが必要だと思うのです。
考える題材として読む、「大草原の小さな家」シリーズ。
お勧めです!

【イベント情報】1/29(木) ローラの会 in JCAT

昨年11月、モントリオールでのICF Conferenceでの
出会いとひょんなことから立ち上がった企画が、
日本コーチ協会東京チャプター(JCAT)
勉強会として実現します。
今回、私もコーディネータとして挨拶することに
なっています。
コーチ以外でも、どなたでも参加できます。
是非、ご参加くださいね!
====§§§ JCAT1月勉強会のご案内  §§§====
会員のみなさま、年末も押し迫ってきましたが、
いかがお過ごしでしょうか?
JCATスタッフの大坪です。
1月の勉強会は、コーチ養成機関CTIの創設者である、
故ローラ・ウィットワースさんのビデオメッセージを見ながら、
私たちコーチの役割について勉強します。
私自身、今年(2008年)のICF大会に参加し、
コーチの社会的な意義についての重要性を実感してきました。
とてもおすすめなので、ぜひともご参加ください。
コーディネータ(桑原幸子さん)からのメッセージです。
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「コーチよ、大志を抱け!」
ICF(国際コーチ連盟)の創設に尽力し、アメリカCTIの創立者の
一人でもあった故ローラ・ウィットワースさんは、挨拶として、
こんな言葉を使っていたそうです。
「Go out and change the world!」
(行って、世界を変えてきて!)
2007年2月に亡くなるまで、ローラは刑務所の囚人にコーチに
なるためのトレーニングを行うプロジェクトに情熱を注いで
いました。
現在、そのプロジェクトは遺志を受け継ぎ、更に進化した形で、
Laura Whitworth Prison Projectとして、継続しています。
言うまでもなく、コーチは個人や組織・企業だけでなく、
社会にも変化をもたらすことができる存在です。
故ローラ・ウィットワースさんが遺したビデオをもとに、
コーチングを学んでいる我々が世界や社会に与える
インパクトについて、コーチである自身の社会貢献について、
自分事で対話できる機会として、今回の会を企画しました。
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「ローラの会in JCAT」
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◆ 日 時:2009年1月29日(木)19:00~20:45(受付18:30~)
◆ 会 場:ゆうぽうと 5階研修室「たちばな」
東京都品川区西五反田8-4-13
東急池上線 大崎広小路駅徒歩1分 
JR・都営地下鉄 五反田駅徒歩5分 
◆ 定 員:45名
◆ 参加費:JCAT会員 1,000円、非会員 3,000円
◆ 主 催:日本コーチ協会東京チャプター(JCAT)
◆ お申込:URL
http://www.coach-tokyo.org/event/current.html
◆コーディネータ
○桑原幸子氏
米国CTI認定CPCC。ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京
パートナー。2007年にCPCCを取得して以来、社会変革を志す
社会的企業や 事業型NPOの支援に関わる。
コーチングを通じた社会貢献を テーマに掲げたネットワーク、
”Go Out and Change the World!” (略称:ゴーチェン)”の
オーガナイザーを務めている。
◆ 講 師:
○津村英作
組織心理学博士/グループ・ファシリテーター/国際コーチ連盟認定PCC
個と組織の成長プロセスを促進するために「協働関係の構築」、
「リーダーシップ発揮」、「コーチング的コミュニケーション」を
通して多数の個人、夫婦、団体を支援。
温かい安心な対話の場を提供しつつ、新たな気づきを生みだす
関わりに定評がある。
CTIジャパン(コーチ養成機関)、慶応大学(社会人教育)、
明星大学などで講師。
また家族の絆を深めるためのNPO法人ファミリーツリーの理事
としても活動中。
○渡邊有貴
慶應義塾大学にてMBAを、国際コーチ連盟よりPCCを取得。
CTIジャパン(コーチ養成機関)、山梨学院大学などで講師を務める。
新規事業立ち上げのコンサルティングやリーダーへのコーチングを
通じて、組織内での協働や組織開発に従事している。