シヴァナンダ・ヨガTTCのスケジュール (2)午後編

Sivananda Yoga Teachers’ Training Course
(シヴァナンダ・ヨガTTC)シリーズ、
TTCのスケジュール、午後編です。

(超長編のため、午前編
とこの午後編に分けて掲載しています。)

■12:00 pm: チャンティングまたはバガヴァッド・ギータの講義(1時間)

12:00~13:00の1時間は、TTC前半はチャンティング(キールタン)、
後半はバガヴァッド・ギータの講義でした。

この講義を担当されたのがスワヒリヤ先生。TTCを教えるのは
10回目というベテランです。ふだんはチェンナイにお住まいとのこと。
息子さんもアシュラムのスタッフをされていました。

with Ms. Swahilya

チャンティングは一週間ほど習った後、朝夕のサットサンガで
指名された人がリードシンガーを務めなくてはならない、
ということで、毎回冷や冷やものでした。私は運良く(あるいは運悪く)
あたりませんでしたが。

バガヴァッド・ギータは全18章を駆け足ながらも網羅した
講義でした。

スワヒリヤ先生はバガヴァッド・ギータの暗誦大会にも
出場していたというほどの達人です。彼女の美声による
サンスクリット語の詠唱はうっとりするほど美しく、
素晴らしかったです。本物を聴けたというだけでも、
インドにわざわざ行ったかいがあるというものです!

■1:30 pm: ティータイム

午後のティータイムで出されるお茶はスパイシーで甘い
ハーブティでした。

ジンジャーとブラックペッパーが効いていることが多く、
のどがヒリヒリするくらいスパイシーでした。

暑い昼間に熱いお茶を飲むなんて、日本ではあまり
無いことかもしれませんが、スパイスの発汗作用で
かえって涼しくなるのです。これぞアーユルヴェーダの
智恵、ですね。

午後のティータイムにはおやつも出ました。たいていは
果物(りんご、みかん、ぶどう、メロン、バナナ)でしたが、
たまにビスケット(マリービスケットやマクビティみたいな、
シンプルなもの)も出たりしました。

■2:00 pm: メイン・レクチャー(哲学や解剖学など。1.5時間)

2:00pmからのメイン・レクチャーはアシュラムの代表も
つとめている、ナタラージ先生が担当されました。

メイン・レクチャーではシヴァナンダ・ヨガ創始者の
スワミ・シヴァナンダ師とスワミ・ヴィシュヌデヴァナンダ師から
始まり、ヴェーダンタ哲学、カルマと輪廻転生、解剖学など、
幅広くカバーしていました。

■4:00 pm: アーサナ・クラス(1.5~2時間)

午後のアーサナ・クラスは自分自身のアーサナを深めるための
クラスでした。シヴァナンダ・ヨガの12種のアーサナを
まずは基本形から始め、バリエーションを加えていきます。

時々バリエーションなしでホールド時間長めの
メディテーティブ(Meditative、瞑想的)クラスがありましたが、
これがなかなか気持ちよかったです。

■6:00 pm: 食事

6:00pmの食事は10:00amのブランチに比べると、
カレー一品、サラダ一品で簡素なメニューでした。

とは言え、お代わり自由なので、おなかいっぱい食べられます。

Dinner

■8:00 pm: サットサンガ(瞑想、チャンティング、講話。1.5時間)

夜のサットサンガは基本形以外にもバリエーションがありました。

毎週水曜日はサイレント・ウォークまたはサイレント・スタディーナイト
でした。サイレント・ウォークは日曜日の朝と同様、ダム湖まで沈黙で
歩きます。サイレント・スタディーナイトは瞑想とデイリーチャントの後、
一時間ほど自習かリキタ・ジャパを行います。

リキタ・ジャパとはマントラを紙に繰り返し書く、一種の瞑想法です。
アシュラムでは平和のマントラと言われている「Om Namo Narayana」
(ヴィシュヌ神のマントラ)をデーヴァナガリ文字、アルファベット
あるいはカタカナで書き、一枚の紙を埋めるように言われました。

書かれた紙を集めるための箱があり、年に1~2回、ヒマラヤの
とある場所に納めるとのことでした。

毎週木曜日は短めのサットサンガの後に、「カルチャーナイト」として、
アシュラムの地元ケーララ州や南インドの伝統芸能、たとえば
武術、音楽、舞踊などを鑑賞しました。

Kalaripayattu
南インドの武道、カラリパヤット
Kathakali
南インドの舞踊劇・カタカリ

毎週土曜日はやはり短めのサットサンガの後に、
TTCの生徒やYoga Vacationでアシュラムに滞在している人の
有志が何かしらの一芸や出し物を披露する「タレントショー」
でした。司会進行のMCもボランティアがつとめていました。

これ以外にもゲストスピーカーが来て、インド式計算術や
アーユルヴェーダについてのお話など聴いたり、
ビデオ鑑賞するときもありました。

■10:30 pm: 消灯

私は二人部屋だったため、そこまで厳密には消灯時間を
守っていませんでしたが、ドミトリーではきちんと守っていたようです。

とは言え、疲れきった日は10時前に寝てしまったり、
その日中に宿題を済ませてしまいたい時は11時過ぎまで
がんばってみたりしていました。

シヴァナンダ・ヨガTTCのスケジュール (1)午前編

Sivananda Yoga Teachers’ Training Course
(シヴァナンダ・ヨガTTC)シリーズ、
2回目はTTCのスケジュールについてです。

2012年3月18日(日)から始まったTTC、
慣れるのに一苦労したのがスケジュールです。

5:20 am: 起床
6:00 am: サットサンガ(1.5時間)★
7:30 am: ティータイム
8:00 am: アーサナ・クラス(1.5~2時間)★
10:00 am: 食事
11:00 am: カルマ・ヨガ
12:00 pm: チャンティングまたはバガヴァッド・ギータの講義(1時間)★
1:30 pm: ティータイム
2:00 pm: メイン・レクチャー(1.5時間)★
4:00 pm: アーサナ・クラス(1.5~2時間)★
6:00 pm: 食事
8:00 pm: サットサンガ(1.5時間)★
10:30 pm: 消灯
(TTC生徒は★印のものは出欠をとられます。)

皆さん、このスケジュールを見て、どう思われたでしょうか?

体感としては、かなり忙しかったです。
出席も係りの人がちゃんといて、きっちりとられるので、
合間をぬって宿題したり、洗濯したり、着替えたりなど
個人的な用事を済ませなければならないのです。

特に1週目は「次はなんだっけ?」と目を白黒させながら、
走り回っていました。

では、それぞれの内容について詳しく書いていきます。
(超長編のため、午前編と午後編に分けて掲載します。)

■5:20 am: 起床

5:20頃に起床のベルがカァーンカァーンと鳴ります。
(たまに遅いときもあり、そういう時は寝過ごしたー!と
焦りました。)

起床だけでなく食事やレクチャーなども、時間の10分前に
ベルが鳴ります。

鳴らしているのは、ふだんは門のところにいるガードマンさん。
鳴らし方がやけに激しかったりやさしかったり、
一定ではなかったのは、その時の気分だったのでしょうか・・・

■6:00 am: サットサンガ

朝のサットサンガではガイダンス付き瞑想を約30分、
Daily Chantとバジャン(神様をたたえる歌)、
チャンティングを合わせて約30分、講話が約20分、
その日のスケジュールや連絡事項のお知らせ約5分、
最後にアラティ(火の儀式)が行われます。

アラティが終わると、プラサード(神様への捧げ物のお菓子)を
もらって解散です。

毎週日曜日の朝のサットサンガは「サイレント・ウォーク」として、
ダム湖や山を目指して歩く瞑想をしました。

行きは黙々と歩き、目的地に到着すると沈黙のまましばらく瞑想、
デイリーチャントとバジャンをいくつか歌い、
終了すると、帰りは沈黙が解かれて、おしゃべりしながら
アシュラムに戻ります。

Silent Walk

サットサンガはシヴァ・ホールで行われ、ゴザを敷いた上に
座ります。床は石でできていて固く、長時間座っていると
足が痛くなってしまうため、ゴザの上に更にヨガマットを
敷いていました。

サットサンガが始まるのは6時ですが、5分前には
照明が消され、各自、瞑想を始めます。

TTCの生徒は5~10分前までには席についているようにと
言われていましたが、実際はその時間よりも早く
行っていないと良い席がとれないため、私は遅くとも
5:45までには行っていました。後半の2週間は
後述するカルマ・ヨガをするために5:30に行っていました。

■7:30 am: ティータイム

サットサンガが終わった後、シヴァ・ホールの前にある、
大きな木がある広場で、ティー・タイムとなります。

大きな木のまわりでお茶を出すためなのか、その木は
「Tea Tree」と呼ばれていました。
(精油がとれるティーツリーではないです、念のため。)

Tea Tree in the Ashram

朝のティータイムには必ずチャイが出ました。
このチャイには砂糖入りと砂糖なしがあり、
砂糖入りはかなり甘い!

食事はアーサナ・クラス後の10時までとれないので、
私は糖分をとりたくて、いつも砂糖入りを選んでいました。

■8:00 am: アーサナ・クラス(1.5~2時間)

私が参加した3月18日からのTTCは参加者約200名中、
日本人が91名と日本人がほぼ半数を占めていました。

日本人の先生が教える日本語クラスとインド人の先生が
教える英語クラスの二つに分かれて、アーサナ・クラスは
進められました。

午前中のアーサナ・クラスは主にハタ・ヨガ(*)の教授法を
教わりました。

シヴァナンダ・ヨガには「Yoga 1」という初心者クラスがあり、
それを教える方法を中心に進められました。最初はペアで
お互いに教え合い、後半は4~5名ずつのグループでの
実習が行いました。

(*)ここでいうハタ・ヨガにはプラーナヤマ(呼吸法)、
アーサナ(ポーズ)、クリヤ(浄化法)が含まれます。

■10:00 am: 食事

アーサナ・クラスが終わると、ようやく食事の時間です。
朝食と昼食を兼ねているので、「ブランチ」ですね。

食事はダイニング・ホール(食堂)でとります。
これまた床にゴザを敷いた上に座ります。

ブランチはカレー、主食(米、チャパティ、ドーサ、イドリー、
プットゥーなど)、野菜料理(サラダ、和え物、豆料理)、
ヨーグルトなどで、夕食に比べ品数が多いです。

食事中、配膳係(これも後述するカルマ・ヨガです。)が
回ってきてくれて、お代わりし放題です。そのおかげで、
一日二食でも足りないと感じることはありませんでした。

ところで、アシュラムで出される食事は乳製品あり、
卵なしのベジタリアンです。アシュラム外に比べると、
塩分とスパイスは控えめで、美味しかったです。

Brunch

■11:00 am: カルマ・ヨガ

カルマ・ヨガは「無償の奉仕」として様々な役割を受け持つ、
ボランティア・ワークです。

TTCの生徒だけでなく、Yoga Vacationで滞在している人も
何かの役割を受け持ちます。

今回のTTC期間中にあったカルマ・ヨガ:
・食事の配膳・片付け
・出席係
・掃除(ドミトリー、屋外など)
・ゴミ収集
・ティータイム
・プラサード(サットサンガの供物)
・ステージ(朝晩のサットサンガとレクチャー前のゴザ敷き)
・ヘルスハット(アシュラム内のカフェ)
・ブティック(アシュラム内の売店)
・薪運び

割り当てられたカルマ・ヨガによっては11:00からではなく、
他の時間帯に働くこともあり、その場合はこの時間は
自由時間でした。

ちなみに私はステージ係でした。朝か夜のサットサンガの前と
11:00過ぎの2回がお仕事時間でした。

この1ヶ月間に丸めたゴザを敷くのがすっかり上達しました。
残念ながら、このワザを他に使うあてはありません・・・!