アシュタンガ

BTCでパタンジャリのヨーガ・スートラと
アシュタンガ(Ashtanga、八支則)が紹介されました。

パタンジャリ(Patanjali)とは紀元前2世紀頃に存在した
賢者であり、Yoga Sutraの編者として有名です。

Yoga Sutraはヒンドゥー(Hinduism)の伝統の中では
Raja Yogaの聖典と呼ばれています。成立した時代からして、
Buddha登場の後の時代でありBuddhismやジャイナ教の
影響も多々受けているようです。(参考:Wikipedia英語版

例えば、八支則と八正道、ヤマ(禁戒)と在家の五戒は
似通っています。

自分のまとめも兼ねて、アシュタンガを紹介しますね。

1. ヤマ (禁戒、Yama)
2. ニヤマ (勧戒、Niyama)
3. アーサナ (坐法、Asana)
4. プラーナーヤーマ (調息、Pranayama)
5. プラティヤハーラ (制感、Pratyahara)
6. ダーラナ (集中、Dharana)
7. ディヤーナ (瞑想、Dhyana)
8. サマーディ (三昧、Samadhi)

ヤマとニヤマはさらに5つに分かれています。
サマーディもいくつかの段階に分かれているそうです。

特に最初の5つはは階段をあがるように積み重ねていく
というよりも、同時に実践していくものなんだとか。

ヤマ(Yama)
1. アヒムサー (非暴力、Ahimsa)
2. サティヤ (正直、Satya)
3. アステヤ (不盗、Asteya)
4. ブラフマチャリヤ (禁欲、Brahmacharya)
5. アパリグラハ (不貪、Aparigraha)

ニヤマ(Niyama)
1. シャウチャ (清浄、Shaucha)
2. サントーシャ (知足、Santosha)
3. タパス (苦行、Tapas)
4. スワディヤーヤ(読誦、Svadhyaya)
5. イーシュヴァラプラニダーナ(神への献身/自在神への祈念、Ishvarapranidhana)

さて、ヤマのアヒムサーとサティヤを実践し守ることによって
世界に大きな影響をもたらした人といえば、誰でしょうか?





マハトマ・ガンジーです!

アヒムサー(非暴力)とは、暴力を与えない、つまりは苦しみを与えない、
ということです。サティヤ(正直)は正直、誠実であることです。

ヤマやニヤマを実践するということは、行為や行動はもちろん、
話す言葉も、頭に思い浮かぶ思考も含まれます。

ヤマとニヤマの10項目を私も実践しようと試みていますが、
ひとつひとつを深く学び、日常生活で実践しようとすると、
これが本当に難しいものです。

無意識に自動的な反応として起こしてしまう行動、言動、
思考がいかに多いことか!

因果の法則からすると、戒律を破るような行動・言動・思考が
起こるのは「種」が心の中にあるのが理由です。

「またやっちゃった(破ってしまった)!」と気づいた時には、
振り返りをするようにしていますが、「種」は特に怒りや恐れなどの
感情や、「ああしたい、こうしたい」といった欲、あるいは
「こうでなければ」といった執着であることが多いように
感じています。

コーアクティブ・コーチング用語で言えば、「サボタージュ」も
「種」に近い存在かもしれません。

悪い種は根絶やしに、良い行いを自然に起こせるような種は
少しずつでも育てていきたい、私です。

【芋づる式Book List】

「ヨーガ・スートラ」には他にも解説本が出ています。
こちらはBTCの課題図書です。

インテグラル・ヨーガ―パタンジャリのヨーガ・スートラ
スワミ・サッチダーナンダ 伊藤 久子
4839700451

タダーサナで、ただ立つ

BTCで、「毎日、タダーサナを10分やって、感想を日記につける」
という宿題がでました。

タダーサナ(tadaasana)とは日本語では「山のポーズ」という
基本の立位のasanaです。

要は「気をつけ」の姿勢なのですが、

足の人差し指と足首の真ん中が平行になるように
両足をひとこぶし半あけ、足の土踏まずをつぶさずに
足裏の4点で立ち、すねを内側に引き寄せて、
尾てい骨を下に、恥骨は上に、へそを引き締めて、
肩甲骨を引き寄せて胸を開き、鎖骨をほぼ見えなくして、
首を伸ばし、あごを引いて、頭は天をつくように伸ばし、
まっすぐ前を見る。

以上すべてを同時に行いながら立つのです。

ヨガのレッスンで、特にsurya namaskara(太陽礼拝)を
するときには、しょっちゅうtadaasanaで立つし、
分かったつもりになっていましたが、
上に書いたことを全部意識しようとすると、
これがとっても難しい!

いざ立ってしまうと、基盤がしっかりするせいか、
ふらつくこともなく、次第に心が落ち着いてきて、
立禅のような境地になります。

こういう動きのないasanaは、頭で考えるというよりも、
身体に覚え込ませるものなのでしょうね。

そのためにも、毎日10分、続けます!