Happy new year 2012!

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い申しあげます。

日本でも世界でも激動だった2011年。
世界中で起こった市民が求める変化のうねりは、
今年さらに大きくなっていくかと思います。

自分を取り巻く社会や環境が大きく変わったとき、
私たちはそれをどう受けいれ、どう変わっていけば
よいのでしょうか?

そんなことを考えていたとき、こんな言葉を見つけました。

Photo by Lynn Schooler

 ある夜、友人とこんな話をしたことがある。私たちはアラスカの氷河の上で野営をしていて、空は降るような星空だった。(中略)

「これだけの星が毎晩東京で見られたらすごいだろうなあ……夜遅く、仕事に疲れた会社帰り、ふと見上げると、手がとどきそうなところに宇宙がある。一日の終わりに、どんな奴だって、何かを考えるだろうな」

「いつか、ある人にこんなことを聞かれたことがあるんだ。たとえば、こんな星空や泣けてくるような夕陽を一人で見ていたとするだろ。もし愛する人がいたら、その美しさやその時の気持ちをどんなふうに伝えるかって?」

「写真を撮るか、もし絵がうまかったらキャンバスに描いて見せるか、いややっぱり言葉で伝えたらいいのかな」

「その人はこう言ったんだ。自分が変わってゆくことだって……その夕陽を見て、感動して、自分が変わってゆくことだと思うって」

-星野道夫 『旅をする木』「もうひとつの時間」より-

2012年も、あなたの「変わる」を応援します!

[Book]「奇跡の脳」

Yoggy Instituteのセルフケア・トレーニングコースを
受講しました。

YogaのAsana(アーサナ、ポーズ)を機能解剖学の見地から
部位別に学んでいくコースで、様々な気づきとインスピレーションを
得られました。

一生懸命スタジオに通っていてもできないAsanaがあるのは
自分の努力や経験が足りないから、あるいは元々の身体の
性質だから仕方ない・・・などの思い込みがスッポリ外れました。

自分の身体、特に筋肉の性質や機能を知ることで、無理なく、
無駄なく、動くことができることも学ぶことができました。

さて、このコースの事前課題として課題図書を読み、感想を
レポートとして提出するというものがありました。

せっかくなので、こちらのブログでも紹介します。

☆  ☆  ☆

奇跡の脳」の著者、ジル・ボルト・テイラーさんについて
知ったのは、2008年春頃にコーチングの仲間からTEDでの
プレゼンテーション映像「Jill Bolte Taylor’s stroke of insight」を
紹介されたことがきっかけでした。

映像を初めて見た時、震えるほどの感動を覚えました。

特に最後のくだりの言葉、

「(右脳マインドと左脳マインドの)どちらを選ぶ?」

「私たちがより多くの時間を右脳の深い内なる平和のうちに生きることを選んだら、より多くの平和が世界にも投影され、この惑星はより平和になると信じています」

には深く感激しました。

TEDのプレゼンテーションより先に書かれた「奇跡の脳」にも、
この映像で語ったこの願いはこめられていると思います。

今回改めて「奇跡の脳」を読み、脳卒中と回復のプロセス、
脳を含む身体の細胞の仕組みと働き、そして彼女が
得た気づきや洞察について、より詳細に知ることができました。

私がもっとも印象的だったのは、彼女が「右脳マインド」と
呼んでいる「今ここ」に存在し、平和ですべてのものと
ひとつながりである境地はすべての人が生まれながらにして
持っていて、そことつながるのは意識さえすれば誰にでもできると
語られていたことでした。

その逆もしかりで、言語や計算能力などに優れた「左脳マインド」を
うまく役立てることも可能なのです。また、私たちには
「右脳マインド」と「左脳マインド」のどちらを優位にするか
選択することもでき、さらには右脳と左脳のバランスを
とることこそ肝要なのです。

家族や生まれ育った境遇や環境など自分ではどうしても
変えられない事実があったとしても、それについてどう感じ、
どう考えるかを選ぶことができるということは、自由を得ることでも
あります。

脳卒中からの回復のプロセスについては、健常者の私たちが
ふだん「あたりまえ」と信じていることは決して「あたりまえ」ではない
ことについても知ることができ、感銘を受けました。50兆個を超す
という身体の細胞が複雑に作用し関わり合っているからこそ、
私たちは生きて動くことができることに、私も感謝を覚え、
謙虚な気持ちを得ることができました。

奇跡の脳
ジル・ボルト テイラー Jill Bolte Taylor
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