涙の雨

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東日本大震災発生から2ヶ月が経過し、
ゴールデンウィークも終了。

今年のゴールデンウィークは去年から心待ちにしていた
ティク・ナット・ハン師のリトリートに参加する予定
でしたが、震災の影響で無期延期となってしまい、
残念さのあまり、代わりの予定を入れずじまいでした。

そのおかげもあってか、嬉しいハプニングに恵まれました。

4月29日に、護国寺で行われたダライ・ラマ法王様による
東日本大震災犠牲者四十九日法要に参列しました。

私がダライ・ラマ法王様の臨在にふれたのは、
2000年4月の2日連続の講演以来、11年ぶりでした。

ここ数年は毎年来日されており、法話や講演を
行われていますが、なんとなく気持ちが乗らず、
参加はしていませんでした。ところが、今回、
震災の犠牲者を弔う慰霊のための法要を行われると
知った瞬間、「これには行こう!」と決めたのでした。

法要のあと、法王様が法話をされたのですが、
その時に不思議なことが起こりました。

お話の内容はこちら:
東日本大震災四十九日特別慰霊法要での法王談話

チベット語でしばらく語られた後、英語に切り替えて
お話しを始められた途端、場のエネルギーがガラッと
変わりました。

加えて、それまでポツリポツリの小雨程度だった雨が、
徐々に激しさを増してきました。

傘を持っていなかった私は隣りに立っていた親切な方の
傘に入れて頂いてお話を聞いていましたが、
いよいよ本降りになってきたため、本堂の軒下に避難して
雨宿りせざるを得なくなりました。

法王様の英語によるお話は率直かつ真摯で慈悲に満ちていて、
ハートの真ん中に響いてきました。

すべてのものは変化しています。みなさんは新しい現実を見つめる必要がありますし、その現実に即した行動をしなくてはいけません。みなさんの先進国でのライフスタイルというものは、とても贅沢なものです。いま現在の現実を見つめて、実際にはこの地球上には飢餓に苦しんでいる人が何百万人もいるんです。それらのことを考えて欲しいのです。

満場の拍手とともに法王様の法話が終わると、
ほぼ同時に雨があがりました。

不思議なことに、その日は雨の予報は出ておらず、
都内の他の場所では青空が広がっていたのです。

法話の最中に突然雨が降りだした話を友人にしたところ、
「観音菩薩は雨を呼ぶからね」とのこと。へぇー!
さすが、観音菩薩の化身と言われるダライ・ラマ法王様の
神通力、といったところでしょうか。

私にはあの雨は震災の犠牲者の魂が流した涙のようにも、
浄化のエネルギーのようにも、感じられました。

法王様のみならず、集まった4000名余りの参列者と
Ustream中継を見ていた多数の方々の祈りが
天に届いたことを今も願っています。

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