主人公として生きる

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「主人公」という言葉の語源って知ってますか?

小説や演劇、映画などの中心人物という意味で
使われている「主人公」、英語で言えばHero、Heroineです。

実は「主人公」という言葉は元々、禅語なんだそうです。
私も「禅、シンプル生活のすすめ」を読んで、初めて
知りました。

瑞巌(ずいがん)和尚、毎日自ら主人公と喚(よ)び、復(ま)た自ら応諾(おうだく)す。及ち云く「惺惺着(せいせいじゃく)や、喏(だく)。他時異日、人の瞞(まん)を受くること莫れ、喏喏(だくだく)」(『無門関』第十二則)

 瑞巌和尚という方は、毎日自分自身に向かって「主人公」と呼びかけ、また自分で「ハイ」と返事をしていました。「はっきりと目を醒ましているか」「ハイ」「これから先も人に騙されなさんなや」「ハイ、ハイ」といって、毎日ひとり言をいっておられたというのです。
臨黄ネットより引用)

五感を通じて受け取る情報も含め、私たちの身の周りには、
情報や刺激にあふれています。一般社会で生きていて、
自分以外の存在や外界からの影響をまったく受けずに
生きるのは困難です。私たちの頭には外界から受け取った
刺激によって引き起こされた様々な思考や感情が
常に行き来しています。

膨大な量のインプットを受け取り続けていたら、
いつしか、本当の自分、本来の「私」というものを
忘れてしまっても無理もないというもの。

瑞巌和尚のように、時々、自分自身の名前を呼ぶ行為は、
自分という存在がほんとうに今ここにいるのか、
その確認のようにも思えます。

よく、コーチングやヒーリングの世界でも、
「自分の人生の『主人公』として生きる」といった
言い方をすることがあります。

それは、自らが自らとして生きること。

このことが意味にする世界の入り口に、今ようやく
たどりついたように思います。

【芋づる式Book List】

禅、シンプル生活のすすめ (知的生きかた文庫)
枡野 俊明
4837977979

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