京都に行ってきました

5月13~15日、2泊3日で京都に旅行に行ってきました。

大阪に法事に行ったついでにちょっと寄る程度のことは
あっても、まともに旅行として行くのはかなり久しぶりでした。

ガイドブックを買い、4月半ば頃から計画を始め、
旅程表を作るなど、用意周到だったおかげで、
満足度の高い旅行になりました。

私にしてはマメにTwitterに写真をUPしながらの
旅でした。Tweetを再活用して、旅をご紹介します。

5月13日(金)

京都駅到着後、まずは新・都ホテルにチェックイン。
駅から近くて便利、しかもリーズナブルな料金が決め手でした。
コンシェルジュがとても親切だったのは嬉しい誤算でした。

京都なう。これから御所の参観です。 http://twitpic.com/4wx854
posted at 15:14:57

実は御所の見学をするの初めてでした。
今はネットで参観申込みができるのですよね。
宮内庁 参観案内 京都御所

2日後に行われる葵祭の準備のため、装束や持ち道具などが
並べられていました。

御苑に並ぶ折り畳み椅子の行列。 http://twitpic.com/4wyl8t
posted at 18:05:41

葵祭の見学用の折り畳椅子がずらりと並んでいます。
おそらく、数千脚ではないかと・・・。壮観でした。

日暮れ前の鴨川の川床。先斗町では舞妓さんとすれ違いました。 http://twitpic.com/4wzxsu
posted at 20:26:14

5月1日から川床が始まったということで、ホテルの
コンシェルジュに紹介してもらい、先斗町の富美家
行きました。

気配りあふれる感じの良い接客、お店もきれいで、
女将さんも美人、また行ってみたいお店です。

5月14日(土)

この日は太秦・嵐山・紫野を訪ねました。

まずは朝イチで太秦の広隆寺に行きました。
こちらの弥勒菩薩像はたおやかで涼やかで美しいですね。
私の祖父も大好きだったらしく、写真を飾っていたそうです。

太秦から一両編成の嵐電に乗って嵐山へ。
駅に着くと修学旅行生がわんさか歩いていました。

嵐山・天龍寺の曹源池庭園。新緑がきれいです。 http://twitpic.com/4x9fpd
posted at 10:30:42

天龍寺ではお寺と庭園を見た後、
法堂の雲竜図も拝見しました。たまたま出くわした和尚さんの
お話も少し伺うことができました。

昼食は天龍寺の境内にある西山艸堂で湯豆腐を
頂きました。

電車とバスを乗り継いで、次に向かったのは大徳寺
常時公開している塔頭は四つだそうで、そのうちの龍源院、
大仙院と、特別公開中だった興臨院を拝見しました。

大徳寺龍源院のお庭。大徳寺の中でも最古のお寺だそうです。枯山水のシンプルさに心洗われます。 http://twitpic.com/4xcpsh
posted at 14:38:02

特別公開中の塔頭、大徳寺興臨院の方丈前庭。24ある塔頭のひとつだそうです。 http://twitpic.com/4xd9on
posted at 15:24:37

ここで一度、大徳寺を出て、お茶しました。

大徳寺門前のカフェ、CAFE DU MONで一休み。大徳寺納豆カヌレです。一口サイズがかわいくて、美味しい!
posted at 15:55:22

このCAFE DU MON、全く期待しないで入ったのですが、
意外にも!?大徳寺納豆カヌレが美味しく、正解でした。

大徳寺門前ではお土産の買い物もしました。大徳寺納豆は
磯田で、紫野松風は松屋藤兵衛で買い求めました。

そして、改めて境内に戻り、大仙院へ。こちらでは、
土曜日と日曜日に行われている坐禅会に参加しました。

坐禅だん。大徳寺大仙院の坐禅会に参加しました。国宝の本堂で庭に面しての坐禅はさわやかな風も感じられ、気持ち良かったです。警策もイタ気持ち良し。ほんとは無心にならなきゃいけないのだ… http://twitpic.com/4xfime
posted at 18:50:06

住職みずから座り方を指導してくださり、警策も「一人一回は
必ずですよ!」とのことで、打ってくださいました。

坐禅が終わった後はお抹茶とお菓子で一服。
しみじみと美味しかったです。

「気は長く 心は丸く 腹立てず 人は大きく 己は小さく」大徳寺大仙院の和尚さんのお言葉。
posted at 18:55:48

祇園に戻り、おばんざい屋さん・山ふくで夕食を頂きました。

5月15日(日)

京都に来たなら一度はね、ということで、この日の朝食は
イノダコーヒーポルタ支店で。

京都最終日、イノダコーヒーで朝食。これはサンドイッチセットです。 http://twitpic.com/4xqmuz
posted at 09:30:18

そして、京都御苑に地下鉄で向かいました。
お目当てはもちろん葵祭

葵祭の行列、見れました!良いお天気、しかも日曜日にあたることは珍しいそうです。 http://twitpic.com/4xt18y
posted at 12:19:01

時間の都合で行列の全てを見ることはできませんでしたが、
おそらくハイライトであろう斎王代のお出ましまでは
見ることができました。

そして、これまた京都ならではの季節行事、祇園歌舞練場での
鴨川をどりを観に行きました。

一週間ほど前に歌舞練場に問合せたところ、当然ながら
チケットは完売でしたが、宿泊先のコンシェルジュに
ダメモトで問合せたところ、キャンセル待ちが出たとのことで、
お茶席付きのチケットを取ってくれました。

葵祭のあとは祇園に移動して、鴨川をどりを観ました。華やかかつ綺麗で、和の美、匠の技を堪能しました。 http://twitpic.com/4xwg35
posted at 16:26:40

とまぁ、こんな感じでこの季節ならではの京都の楽しみを
盛り込んだ旅行でした。一緒に行った友人がグルメのおかげで、
美味しいものを逃すことなく楽しめました。

ここ数年、どこかに出かけるといっても何か他の目的、
例えばワークショップやらトレーニングやらのためであって、
純粋に観光を楽しむようなことが無かったのですが、
今回の旅行でちょっと目覚めた気分です。

次はどこに行こうかな~♪

【参考にしたガイドブック】

タビリエ 京都
4533063454

ぶらっと散歩コース 京都
4398133240

美術家・田窪恭治さんと話したこと

5月1日と7日に、東京都現代美術館で開催されていた
田窪恭治展 風景芸術」に行ってきました。

田窪恭治さんの存在を知ったのは1996年頃のこと。

当時勤務していた外資系医療機器メーカーでの仕事で
お世話になっていた広告代理店のアートディレクターさんが
田窪さんの大学時代からの友人であり、フランス・
ノルマンディーで取り組んでいらした「林檎の礼拝堂」の
プロジェクトに写真家として協力しているという話を
伺ったのがきっかけでした。確か、「夏休み、どこに
行ったんですか?」とかいう、軽い会話が発端だったと
記憶しています。

アートディレクターさんから話を伺って並々ならぬ関心を
示したところ、雑誌記事のコピーやTV番組のビデオを
頂いたり、1996年12月にはその当時、新宿河田町にあった
フジテレビギャラリーで開催された田窪さんの個展も
お知らせ頂いて観に行きました。(東京での個展は、
その1996年以来だったそうです。)

その後、2002年頃、新聞で講演があるのを偶然見つけて、
駆けつけたこともありました。そういえば、2007年には
芸大美術館で開催された「金刀比羅宮 書院の美」も
観に行きましたっけ。

この15年、常に心の片隅にはずっと田窪さんの存在があり、
インスパイアされ続けています。

さて、7日に行った際、こんぴらさん(金刀比羅宮)の椿書院を
原寸大で再現した展示室で椿の襖絵の公開制作をされていました。

田窪さん本人がオイルパステルを右手に、椿の写真を左手に持ち、
襖の前を行きつ戻りつしながら、椿を描いていました。
その集中力たるや、驚くべきものでした。

私が到着してから15分ほど経った頃、疲れてこられたのか、
描く手を休めて観衆に「何か質問、無いですか?」と
話しかけれられました。

「サインください!」とお願いした方々に便乗して、
私も持参した田窪さんの著書「表現の現場」を差し出して
サインをお願いしました。

「表現の現場」は2003年に出版された本ですが、
今は絶版になっているようで、田窪さんも
「わー、こんな古い本をよく持ってましたね!
しかも、これ初版だし!!」と喜んでくださいました。

サインを頂いたあと「何か(質問)無いですか?」と
おっしゃられたので、図々しくも2問ほど伺いました。

一つめは「田窪さんにとって『美術』と『芸術』の違いは何ですか?」
二つめは「十年仕事を続ける原動力は何ですか?」。

かなりたくさん答えてくださったことを、あくまでも
私が受け取った範囲でまとめてみると、田窪さんにとって
『美術』は主観を通じての表現であり、『芸術』は
客観的なものであり、他者が決めるもの、あるいは
時代を経て評価されるものです。

「『文化』と『文明』の違いのようなものですよ」とも
おっしゃっていました。

フランス、こんぴらさんと十年単位での仕事を続ける
原動力は、他の誰もやっていない方法や対象を探し、
試し、実践し、表現することだそうです。

(上記の文責は私にあり、田窪さんがおっしゃられた
意図とは異なる可能性もあります。念のため)

田窪さんの話を聞いて、震災以来ずっと考え続けている
問いに新たなインスピレーションを頂いたように感じました。

その問いは究極的には「人は何のために生きるか?」
「『生きる』ことに意味はあるのか?」ということです。

まだ明確な答えは出てこないものの、田窪さんとの
出会いによって、問いと向き合い続ける心のスペースに
光りが差し込んだような思いがありました。

今後も田窪さんの動向を追いつつ、作品にもふれる機会を
増やしていこうと思います。

林檎の礼拝堂 La chapelle des pommiers
田窪 恭治
4087811654

表現の現場―マチス、北斎、そしてタクボ (講談社現代新書)
田窪 恭治
4061496611

りんごの礼拝堂 (月刊 たくさんのふしぎ 2007年 12月号)
B000XG7DQK