13.5時間

一昨日はSVP東京第5回投資委員会、2次審査でした。
朝10時前から集まって、終わったのは23:30。
朝から午後まで団体のプレゼンを聞いて、その後、
パートナーだけでプレ投票、ディスカッション、
ファイナル投票、更にディスカッション。
途中、ランチ休憩が40分間、
投票カウントの間の休憩が2回ほどあったものの、
ほぼノンストップで、13.5時間でした。
SVP東京のパートナーは年10万円の投資をするとともに、
無償ボランティアとして団体の支援やSVPの運営に
参加しています。
相当の社会起業オタクが揃っているとはいえ、
最後のほうは、疲れてきて、
さすがにクタクタでグダグダでした。
大紛糾しながらも、最後の最後まで粘りに粘って、
議論し続けたのは、やはり、オタクだからなんだろうなー。
(オタクって、もちろん悪い意味じゃなくて、
心底、LOVEで、コミットしてる、っていう意味で
使っています。)
ディスカッションでは、笑いあり、涙あり、怒りあり、
色んな感情も噴出した場でした。
それだけ、みんな真剣で、
ソーシャル・イノベーションに
情熱を持っている証拠。
とっても輝いていました☆
団体のプレゼンも、本当にみんな素晴らしかったです。
1次審査から約1ヶ月、団体と支援チームが協働して、
作り上げた提案書をプレゼンしてもらうのですが、
選ぶのがちょっとためらわれるほど、でした。
社会に存在する課題に着目して、
それを解決しようと日夜努力している姿は、
本当にまぶしく、尊敬に値するものでした。
今回の投資委員会は昨年と比べて
改善されたこともありつつも、
たくさんの反省と後悔が残るものでした。
この反省を学びに変えることで、
SVP東京そのものも成長していける、
そんな気がしています。
そして、気がするだけじゃなく、
その成長を進めるべく、
私も働きかけていかなくちゃー!と、
思っています。

夢は『貧困のない世界を創る』こと

2006年度ノーベル平和賞受賞者、
バングラデシュ・グラミン銀行総裁、と言えば、
ムハマド・ユヌス博士!
今日の午後、六本木ヒルズ内アカデミーヒルズで
行われた来日記念セミナーに参加してきました!!
ムハマド・ユヌス
セミナーのタイトルは最新刊と同じ、
貧困のない世界を創る-
ソーシャル・ビジネスと新しい資本主義
」でした。
当初300人だった定員が申込みが殺到したため、
500人に増やされたのもうなずけるほど、
満席状態でした。
スピーチで特に印象に残ったのは・・・
●(グラミン銀行は)従来型ビジネスのやり方を学び、
 その逆をやって成功した。
  男性⇒女性
  都市⇒農村
  担保あり⇒担保なし
  過去の事実⇒将来の可能性
●ソーシャル・ビジネスには目標が必要。
技術はパワーであり、問題解決とつなげる
デザインを創る。
●ソーシャル・ビジネスは損失を出してはいけない。
持続可能であるために、利益を留保し、
配当は支払う。
●本来のグローバル資本主義は、
全ての人がフルに能力を発揮できる
可能性がある。
●現状の資本主義は未完成と考えている。
今、欠けている点を補えるのはソーシャル・ビジネス。
●ソーシャル・ビジネスは責任ある利益極大化が
可能だが、あくまでも手段に過ぎない。
真の目標は「世界をより良く変えること」。
後半は米倉誠一郎教授との対談とQ&Aでした。
ユヌス博士はどんな質問にも終始おだやかで
笑みをたやさず答え、その発言の一つ一つに、
思慮深さと蓄積された経験からかもし出される
品格が漂い、まさにIntegrityそのもの。
こういう人だからこそ、ノーベル平和賞なんだ!と
すっかり感服しました。
Q&A最後の質問は、「夢は何ですか?」でした。
答えは「本のタイトル通り、『貧困のない世界を創る』
ことです。いつか、貧困がこの世からなくなったら、
『貧困ミュージアム』を創って、子ども達に見せたい。
『昔は貧困というものがあってね、人々はこんなに
苦しんでいたんだよ・・・』と語り伝えたい。」
とのことでした!
まるで、貧困が絶滅種か伝染病みたいですよね。
ユヌス博士は「貧困はなくせる」とこんなにも
強く信じているのか!と胸をつかれました。
また、同時に、彼が「どんな人にも創造性があり、
可能性がある」と信じて、それをどんな人にも
分け隔てなく、例えば物乞いに対しても
信じている強さにも共感しました。
まさに、コーアクティブ・コーチングの4つの礎で
いうところのNCRWなんですよね。
ゆくゆくはソーシャルチェンジ・コーチングを
立ち上げたい私としては大いに触発され、
刺激を受けたセミナーでした。
貧困のない世界を創る
貧困のない世界を創る