友人でもある久松達央さんが処女作「キレイゴトぬきの農業論」を
新潮新書から出版されました。
amazon.co.jp: キレイゴトぬきの農業論 (新潮新書)
新潮社のWebページでは目次や「はじめに」の立ち読みができます。
新潮新書 > キレイゴトぬきの農業論
久松さんとのご縁は、1999年秋に彼が有機農家として独立する際に、
同僚を通じて紹介してもらったのがきっかけです。宅配の野菜セットを
10年近く隔週のペースで注文しています。
ベジタリアンである私の体は久松農園で作られた野菜で、半分以上は
できているといっても過言ではありません。私が率直すぎるのは、
そのせいかな…(笑・冗談ですよ!)。
有機野菜、オーガニックというと、健康に良く、エコでオシャレで、
といったイメージを持っている人もいますよね。久松さんの著書では、
そういったふんわりしたイメージを打ち砕くかのような、畑で見つけた
真実がロジカルに描かれています。例えば、有機野菜と農薬を使った野菜を
比較すると安全性ではほぼ同じだなんて、信じられないー!
今まで有機や無農薬、減農薬の野菜をなんとなく良さそうだから、
といった理由で選んでいたとしたら、この本を読めば、自分なりの
理由を見つけることができるはずです。
また、久松さんは、研修期間を含めると十数年かけて試行錯誤しながら、
有機農家としてのキャリアを創り上げてきました。サラリーマンをやめて、
研修を経て独立し、一人で畑を耕し、ついには人を雇うようになるまでの
キャリア論として読むこともできます。今でこそ自信を持って断言できる
ようになったことでも、ここまで至るにはどれだけの汗と涙が流され、
悩み苦しむ夜があったか計りしれません。
有機野菜について知りたい人はもちろんのこと、農業や自給自足を志す人、
農薬だけでなく放射能も含めた「食の安全」を考えている人、
トランジション・タウンやエコヴィレッジに興味がある人にも、
読んでいただきたい一冊です。
有機野菜を積極的に選んでいるであろう、マクロビオティック、
ベジタリアン、ヴィーガン、アーユルヴェーダ、断食などを実践する人にも、
もちろんお勧めです。
私自身は久松さんの野菜セットをとる以前には、大手の有機野菜宅配を
使っていました。自分の食の安全に配慮したうえで、環境の持続可能性に
少しでも貢献したいという思いがあってのことでした。大手から久松さんに
切り替えたのは、それに加えて食という生活の根幹を信頼できる人に
直接委ねたいと思ったからです。
この信頼は3.11の直後、茨城県のほうれん草が出荷自粛になった際にも
揺らぐことはありませんでした。本にもありましたが、私も、彼が大丈夫と
言うなら、きっと大丈夫だと信じた一人でした。
個人的には音楽ライブに行ったり、健康ネタを延々とおしゃべりしたりする
親しい友人でもあり、お互いのグダグダなところも知っている彼が
出版という形で世に出たことが、とてもとても嬉しいです。
久松さん、おめでとう!!!
P.S. amazon.co.jpでは9月14日の発売日直後に売り切れたそうです。
amazon.co.jpでも在庫復活したそうです!
楽天ブックス:
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