読書再開。

ご無沙汰しております!
1ヶ月ぶりのブログ更新となりました。

1ヶ月、何をしていたかというと、読書。
片づけもしてましたが)

いえ、今までも全く読んでいなかったわけではなく、
年初から5月までに約50冊ほど読んでいました。
なかなかいいペースではありながら、「何か」を得た
感触があまり無かったのです。

そのことを不思議に思い、今年に入ってからつけ始めた
読書録をながめてみたら、ほとんどがノンフィクション、
ビジネス書、実用書そして仏教書だったのです。

もちろん何らかの目的があってそれらの本を読み、
知識や洞察は得たはずなのですが、それだけでは
満たされない、こころの乾きを感じずにはいられない
自分が存在していました。

かつてかなりの物語・小説読みだったころの自分を
振り返ってみて、文学から心のみずみずしさや豊かさを
得ていたことに思い至りました。

このままではいかん、文学を読まねばー!と
一念発起。

でも、ここ十数年ほとんど小説を読んでこなかったので、
作家も作品も知らず何から読んだらいいか見当もつきません。

手当たり次第いくよりも誰かのお勧めを知るのが手っ取り早いと、
手にとったのが、「読まずに小説書けますか 作家になるための必読ガイド」。

読まずに小説書けますか 作家になるための必読ガイド (ダ・ヴィンチブックス)
岡野 宏文 豊崎 由美
4840134774

「必読ガイド」とまで言われていたら、どんな本が
紹介されているか気になる・・・ということで読んでみたら、
独断と偏見(偏愛?)に満ちたコメントが炸裂していて、
愉快痛快でした。

小説を読む上での着眼点にもふれていて、これまでは
ストーリーを追うだけだった小説の読み方が、
文体、語り手の人称、比ゆなどの表現にも目を向けつつ、
できるようになりそうです。

そして、この本に紹介されていた面白そうな本のリストを
作り、このリストを足がかりに読んでみようかと目論んでいます。

そして、次に読んだのが直木賞作家の桜庭一樹さんの
読書日記シリーズ。

桜庭一樹読書日記―少年になり、本を買うのだ。
桜庭 一樹
4488023959

書店はタイムマシーン―桜庭一樹読書日記
桜庭 一樹
4488024351

実は桜庭一樹さんのことは存じ上げなくて、「読まずに小説書けますか」に、
年間400冊読破する大の読書家である小説家として
鼎談に登場されているのを読み、初めて知りました。

読みっぷりを垣間見られる読書日記を読んでみたら、
いやー、すごいすごい。読んで書いて読んで書いての
サイクルが回っているんですね。

引き続き「読まずに・・・」の共著者、豊崎由美さんの「文学賞メッタ斬り!」も
読みました。これまた、こき下ろしまくっていて、抱腹絶倒。
通勤電車のなかで読んでいたらどうしても笑いをおさえられず、
まわりに不審な目で見られてしまいました・・・。

この本からも必読リストを作り、上記のリストに追加しました。

文学賞メッタ斬り!
大森 望 豊崎 由美
4891946822

そして、ようやく記念すべき?小説読み再開の第一冊目として
読んだのが、東野圭吾「秘密」。

秘密 (文春文庫)
東野 圭吾
4167110067

ドラマや映画の原作にも多数とりあげられている大人気作家
ですから、おそらくどれを読んでもはずれはないでしょうが、
ここはAmazon.co.jpのレビューを参考にして、この作品から
読んでみました。夫婦のこころの機微とせつなさが沁みました・・・。

そんなこんなで読むのにいそがしく、書くのをお休みしていた
1ヶ月でした。またぼちぼち書いてもいきますー。

[Book]「日本でいちばん大切にしたい会社」

西水美恵子さんが「国をつくるという仕事」のあとがきで
推薦していらした本、「日本でいちばん大切にしたい会社」を
読みました。

以前からこの本は素晴らしい!と評判を聞いていたものの
何となく見過ごしていたのですが、これまた色々考えさせられる
ところが多く、このタイミングで読んで本当に良かったです。

この本に取り上げられている5社はCSRやワークライフバランス、
社会的企業といった概念や言葉が話題にのぼる以前から、
実際にそれらの考えを経営に取り入れ実践していた
先駆的な企業です。

とは言え、派手さとは無縁で、実直にひたすらに地道に、
失敗からも学びながら経営を実践されてきたからこそ、
「日本でいちばん大切にしたい」と言われるのだと感じました。

この本のなかで、会社経営とは『5人』に対する使命と責任を
果たすためのものとしてあげられているのが、次の人々です。

1. 社員とその家族
2. 社外社員(下請け・協力会社の社員)
3. 現在顧客と未来顧客
4. 地域住民、とりわけ障害者や高齢者
5. 株主・出資者・関係機関

私自身が働いてきた会社で、この5人を幸せにできているかを
振り返ってみると、悲しいかな、多くは無かった気がします・・・。

もし、営利会社でなく、非営利組織にこれを当てはめてみたら、
どんな人たちに使命と責任を果たすべきなのかというと、
順番は付けられませんが、こういう人たちが考えられます。

・職員(有償)とその家族
・ボランティア・メンバー(無償)
・役員(理事・監事)
・現在の受益者と未来の受益者
・正会員・賛助会員
・支援者・寄付者

理事をしているbridgeや、NPO法人立ち上げに関わった
セブン・ジェネレーションズに当てはめてみると、
まだまだだし、だからこそ目指していきたい!と思います。

日本でいちばん大切にしたい会社」は、リーダーシップの
観点から読むこともできます。経営に興味が無かったとしても、
読むべき価値の高い本です。

日本でいちばん大切にしたい会社
坂本 光司
4860632486

日本でいちばん大切にしたい会社2
坂本 光司
4860633733