生活を「アジャスト」する、いくつかの方法-IT編-

先日、聴いた山下良道師の法話で、
「坐禅する時間を作るために、生活をアジャストする」との
お話を聴いて、腑に落ちたことがありました。

「アジャストする」とは、24時間という限られた一日を
生きるうえで、もっと言うと限られた人生において、
何を優先するかを決めて、そのための時間を作る、
ということです。

すでに昨秋以来、実際に私がやってきたことだったので、
腑に落ちたのです。

去年11月頃、自分が優先したいことを振り返ってみたら、
特にMental(精神・思考のレベル)、Emotional(感情のレベル)、
Spiritual(魂のレベル)の健康が第一にあがりました。

身体が元気かどうか、あるいは病気かどうかという「健康」
というよりも、この場合はWholenessが保たれているかどうか
という意味での「健康」です。

去年の夏頃から、食事の内容に気をつけるようになり、
定期的な運動(Yoga)も続けていますが、精神面に
おいての健康については黄信号が点灯していました。

理由は簡単で、忙しすぎたこと。違う言い方をすると、
自分の容量以上のことに携わっていたために、
Over-capacityに達してしまったのです。

さて、精神面において健康であることを優先するために、
まずは自宅での過ごし方を振り返ってみたところ、
PCに向かう時間が「時間泥棒」であることに気づきました。

メールチェックするためにPCに向かっていたはずなのに、
不要なメールを削除したり、メールのリンク先をクリックした
ついでに、ネットサーフィンしてしまったりして、本当に
必要のあることが後回しになったりしていました。

そこで、まずは、入ってくるメールと今あるメールを
何とかしない限り、この状況は改善しないと考え、
メールに関する「断捨離」を実行しました。

●参加していても読まない/読めないメーリングリストを整理する。

具体的には⇒
自分にとっての関係性や情報の必要性の優先順位順に、
設定変更しました。
1)1通ずつ受信せず、ダイジェスト版にする
2)「Webで読む」設定にする
3)脱退する

●メーリングリストの過去メールをメールボックスから削除する。

具体的には⇒
2年以上前のMLメールは削除する。必要があれば、Webで見る
(実際にはそのようなことは殆ど無い)。

●メールマガジン/メールニュースを整理する。

具体的には⇒
とっていてもほとんど読めないようなものは登録解除する。
過去メールも削除する。

●会員制サイトやSNSのメール送信設定を見直し、
自動配信されるメールを必要最低限に絞りこむ。
場合によっては、退会する。

次に行ったのは、ソーシャルメディアに関する「断捨離」です。

●Twitter:読みたいと思うTweetをする人や団体だけをフォローする。

●Facebook:知らない人とは「友達」にならない。

●Facebook:ファンページやグループを吟味し、不要なものは
「いいね!」をはずす。

●Facebook/Twitter:使っていないアプリケーションを解除する。

そして、ブラウザも見直しました。

●Google Chromeをメインブラウザにする。

●Firefoxのアドインで使っていないものは削除する。
(Chromeに対応していないサイトが存在するため、
Firefoxはセカンドブラウザとして、IEはサードブラウザとして、
使っています。)

●ブックマークを見直し、不要になったものは削除する。

以上を実行しただけでも、時間の節約ができるようになり、
精神的負担が軽減してきました。でも、まだ日々、実践中です。

さて、あなたは何を優先し、どうアジャストしますか?

坐禅会、初参加。

總持寺の坐禅会に初めて参加してきました。

公式サイトには「13時までに受付に集合」と書かれていたので、
13時ちょうどくらいに香積台受付に到着すると、売店のおばさんが
「みんな、もう行っちゃいましたよ!」とのこと。

大慌てで指し示された方向へと曲がりくねった廊下を
小走りに進むと、最後尾の人に追いつくことができ、一安心。

参加者は老若男女40名ほどだったでしょうか。一番多いのは
50代~60代に見受けられる男性でした。

受付で名前と電話番号を記入し、参加費500円を支払うと、
番号がかかれた首掛けホルダーを渡されました。
男女別に分かれた更衣室で持参したルーズパンツ着替えました。

初心者は「大講堂」という名前だけどそんなに大きくはない座敷で、
坐禅指導を受けられます。おそらく20代前半の若い修行僧が
2人で実演しながら、坐禅に使われる言葉と作法について
教えてくださいました。

その後、2列になって「叉手(さしゅ)」と呼ばれる腕の組み方をして、
百軒廊下を歩き、坐禅を行う衆寮に向かいました。

薄暗い衆寮に入ると、すでに坐禅を組んで座っている人達が
いました。おそらく、リピーターの方々です。

初心者の私たちは指定して頂いた「単」に作法通りにあがり、
壁を向いて、坐蒲に座ります。私が指定された場所は
堂内の中ほどだったため、壁ではなく障子に向かって
座りました。

鐘が3つ鳴ると、いざ坐禅開始です。

坐禅は目を閉じず、半畳から一畳くらい前を見るつもりで
目を開いたまま行います。

3人ほどの修行僧が堂内を警策を持って歩き回っている
姿を目の端と障子に映る影で感じます。また、周りから
聞こえてくる警策(きょうさく)の音以外にも、ストーブの音、
外の工事の音が聞こえてきます。

呼吸を意識しようと思いつつも、気づくと何か考え事が
浮かんでいたり、身体の痛みを感じたり。

それより何より、とにかく寒かった!です。

堂内にストーブが焚かれていたものの、私の単からは
離れていたので、かなーり寒かったです。
ホカロン貼っておけば良かった・・・と後悔しきり。

警策を希望しようかどうか迷っている間に
(迷うということは、雑念が浮かんでるということですが)、
鐘が1つ鳴り、坐禅終了。思っていたより、短かったです。

その後、また叉手を組み、修行僧の後をついて、
「提唱」が行われる部屋(名前は失念しました)まで、
歩いていきました。

布教部のお坊さん(名前は失念しました)から、
「正法眼蔵随聞記」の一節についてのお話を
伺いました。

これまた、広い座敷にガスストーブが1つだけで、
あまりの寒さに眠くなるどころではありませんでした(苦笑)。

実は坐禅そのものは初めてではなかったのですが、
ずいぶん前だったため、ほぼ完全に作法を忘れていたので、
懇切丁寧に教えて頂けてよかったです。

一人で自宅で座るよりも、大勢で座るほうが、
自分を律することが容易であるように感じました。
また、長年、坐禅が行われてきた場に宿る「気」も、
助けてくれるようにも思いました。

また、折を見て、参加しようと思います。

【芋づる式Book List】

やさしい「禅」入門
立松 和平 南 直哉 ほか
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