2005年8月 4日

【Book】 「死への準備」日記

昨夜は暑さのせいかなかなか寝付けず、先日から読み返そうと思っていた『「死への準備」日記』(千葉敦子・著)を再読しました。

私は1987年7月に亡くなったフリージャーナリスト・故千葉敦子さんの著作を、過去十数年以上にわたり、折にふれては何度も読み返しています。「影響を受けた人物は?」を問われたら、その一人として彼女の名前を挙げることでしょう。

最近、テロや地震など、生死やmortalityについて考えることが多々ありました。敬愛する写真家・故星野道夫さんの命日である8月8日を前にしていることも関係しているかもしれません。そこで、眠れぬ夜にこの本を読むことにしました。

数ある著作の中でも、この本『「死への準備」日記』は三度目の再発癌の治療と日常生活を淡々と書き綴っている、彼女の絶筆となった連載をまとめたものです。

ニューヨークで一人暮らしをしながら、再発癌の治療を受け、ジャーナリストとしての仕事をしていた彼女が、自分の将来について考えたり計画できる単位が年ではなく月になり、週になり、その日一日になっていった過程はなまやさしいものではありません。

抗がん剤治療の苦しみに七転八倒しながらも、最期まで人生をフルに生きようとした姿がこの本から伝わってきます。

以下、単行本(朝日新聞社・刊)から引用します。

「こうして、一つずつ死を死んで、死の積み重ねが、最後の死へと私たちを導いていくのだと思う。一つ一つの死は、十分に悼んでやらなければならない。一つ一つの死には、それに先行する、一つ一つの輝かしい生が存在したのだから。」(P.11)

「私が人生にもとめたものは
 みな得られたのだ
 いつこの世を去ろうとも
 悔いはひとつもない
 ひとつも」 (P.25)

「神という絶対的な存在を信じない私にとっては、死にゆくことも生きることと同様に私自身の試練の過程だと考えている。自己に忠実に生き、自己に忠実に死にたい。」(P.32)

「しかし、明日がどうなるか分からなくてとも、計画はやはり立てる。計画を持たなくなったら、死んだも同然になってしまうからだ。」(P.175)

「口を揃えて『今日一日のことだけを考えるように』とはっきりいってくれるのは、どんなにありがたいことだろう。明日という日はないかもしれないのだ。ついこの間まで『月単位』の人生を考えていたが、急に日単位になった。」(P.188)


さて、私はここまで自己に忠実に、真摯に生きているのでしょうか。
・・・足りないどころか、ダメダメ、です。

「悔いはひとつもない」と言える人生を生きたい、と思います。

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同じ日に、同じことを考える日が、一年に一度くらいあってもいい。もう何年も前からそうしていて、忘れそうになるけれど、やっぱり思い出して、考える。答えを探しているわけではない。ただ、その人と、その人の為したことを偲ぶだけ。 今日8月8日は、星野道夫さんの9回目 続きを読む

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